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ちょっと一言のコーナー11

〜支部長の茶飲み話〜
えー、この「ちょっと一言」のコーナーをつれづれなるままに書いてきたわけですが、とうとうというか、やっぱりというか、悪ノリが過ぎたというか、神の鉄槌をくらうことと相成りました。
さながら天使長ルシフェルが神ヤハウェに刃向かって返り討ちにされた気分です。やはり私にはまだ天は掴めなかったようです。天は我を望まなかったというのか!

「我が生涯に一片の悔い無し!」と言えればいいんですが、私もこのコーナーを絶好の息抜き場としていたので、続投していきたいと考えております。え?ワガママですって?その通りです。今頃気づきましたか。ここから先はもはや支部長の独り舞台、まさに独壇場なわけです。ちょっと意味が違うような気もしますが、こういう意味もあったはずです。

まー、そういうわけで、神ヤーウェの鉄槌をくらった支部長ですが、私としてはこのまま堕天使となり、地獄王サタンとなる道もあったんですが、ここは下っ端天使から再スタートしようと考えた次第であります。これからの私は超穏健的和平的漸進派となることを誓います。ええ、本当です。靴を磨けと言われれば喜んで磨かしていただきますし、便所掃除をしろと言われれば涙を流して掃除させていただきます。

維新の嵐に例えると、
「戦わねば新しいものは生まれぬ」
「それこそ列強の思うつぼである」
「うっ・・・・」
支部長の解決手段が穏健16となった
支部長の解決手段が穏健となった!
支部長の国外見識が1上がった!
といったところでしょうか。これからは大政奉還目指して頑張りたいと思います。

まー、そういうわけで、これからは日記みたいな感じになると思います。あいにく支部長が適当な性格のため、これからどうなるかは分かりませんが。まあ、そういうわけで今回のテーマは「北朝鮮ミサイル事件」です。んー、なんて時事問題的なんでしょう。まさにありがち。でもいいんです。これでいいのだ〜♪元祖天災支部長はバカだから〜バカなので〜す♪

さて、そういうわけで、ミサイル事件です。この問題には色々な要素があり、語るべき点は非常に多いと思います。
まず、日本の情報収集力のなさが浮き彫りになった点ですか。ご存じのように、日本は軍事衛星などの情報収集をする衛星を持っておりません。軍事衛星と言ってもタイプが二種類あり、一つは静止衛星というもので、地球上の一点(例えば北朝鮮の上空)をずっと飛び続け、今回のようなミサイル発射を探知するというものです。
もう一つは移動衛星(正確な呼称は知りません)で、地球上を飛び続けて各国の情報を調べ、今回のようなミサイル発射を、その準備の段階で探知し、警告などで未然に防ぐというものです。これだと北朝鮮上空を飛ぶのは年に数回ということになり、少なくとも発射そのものを探知することは不可能です。

まあ、日本としてはどちらも持っていないわけで、結局アメリカから送られてくる情報が頼りなわけです。極論を言っちゃうと、アメリカが教えてくれないと日本は今回のことを全く探知できなかったわけです。ということは、もし日本にとって重大な情報をアメリカが持っていても、それがアメリカの国益に反する場合、日本には提供しないということですね。また、有事の際にわざわざアメリカから情報が来るのを待っていたのでは全然間に合わないでしょう。

もちろん私は絶対に衛星を持つべきだとは言いませんが、少なくとも自国の自主権というか、アメリカに束縛されない、本当に国家として成立する日本を望むのであれば軍事衛星は持つべきなんでしょうね。もちろんアメリカは嫌がるでしょうが。アメリカとしては、日本がいつまでもアメリカの手のひらの中にいるのを望みますからね。TMDには入れと盛んに言ってますが、軍事衛星を打ち上げろとは全く言わないでしょ。独り立ちされちゃかなわんわけです。

この軍事衛星問題で一つ言っておきたいことは、これは軍事問題ではなく、外交問題であることを覚えて置いて欲しいわけです。国家というものは自国の周辺の情報を常に収集し、そのカードをもって、周辺諸国と外交をするわけですから。軍事衛星を持つというと、やれ軍事国家になるとか、なしくずし的に戦争を肯定するとかおっしゃる方がいます。確かに彼らの主張にも一理あるわけですが、自国の安全も守れない国家というのは、少なくとも私は嫌なわけです。
どうしても心配なのであれば、東アジア諸国で集団安全保障体制を築き、その軍事衛星の情報はその全ての国々に提供するという形を取ればいいと思います。

さて、次はミサイル発射を予知した場合、それをどうやって防ぐか、という問題ですね。現在TMD(戦略ミサイル防衛システム)が唯一の手段であると言われております。TMDとは、事前に発射を探知し、成層圏でまず迎撃し、それが突破されたら今度は大気圏で、最後は湾岸戦争で一躍有名になったパトリオット(英語で愛国者って意味なんですよ。知ってました?)の後継機種であるPAC3で撃ち落とす、というものです。

しかし、そもそもミサイル防衛というのは、1960〜70年代にABM(弾道弾迎撃ミサイル)計画で打ち出されたもので、これは結局失敗に終わり、その後姿を変えて今度は83年、SDI(戦略防衛構想)として復活しましたが、これも十年後に中断されました。しかし技術者集団は生き残り、今度はTMDとなり、不死鳥のごとく復活したわけです。
そのTMDも過去一度も成功しておらず、実用化は2010年だの、2020年だのと言われております。だいたい湾岸戦争のときにさもスカッドを全発撃ち落としたかのように宣伝されていたパトリオットですが、実際は1割程度しか迎撃してないわけですからねぇ。

ただ、TMDがいかに現段階で未完成であろうとも、それ以外に防ぐ手段がないわけですから、ミサイルから自国を守るためにはこの方法しかないわけです。「もっといい方法があるはずだ!」という方もいるんですが、んじゃどういう方法があるのか聞いても、何もないわけです。そりゃひょっとしたら存在するかも知れませんが、少なくとも我々のヘボい脳味噌ではこれが精一杯でしょう。

まあ、TMDに参加するとなると、何千億、ひょっとしたら何兆ものお金が必要になるでしょう。このコストをもって批判する人もいらっしゃるんですが、本来国防ってのは金がかかるもんなんですよ。今まで日本が使ってこなかっただけで。対GDP比1%ですからね、日本の防衛費。こんな国は世界中探したってありません。
これが悪いとは言ってませんよ。国防を普通の国並にすると金がかかるというだけで、別に今まで通りやっていけばお金はかからないわけですから。ま、安全とお金を天秤にかけてどっちを取るかってことでしょ。私はどっちでも構いませんがね。ただ、日本の報道を見てると、北朝鮮の脅威から日本を守りたいが、金は使いたくない、という意見が時たまあるもので、それは違うということです。少なくともどこぞの銀行に公的資金を導入する金があるなら、国防にお金使ってもバチは当たらないとは思います。

あと、マスコミの報道で、「TMDは完成が2020年とかになるそうじゃないですか。そのころに北朝鮮があると思いますか?税金をつぎこんで北朝鮮が無くなってたら、意味がないじゃないですか。」という意見があるのですが、これこそ日本の防衛意識の低さを顕著に示している例だと思います。まず国防、安全保障というものは、敵が現れてからするものじゃないんですよ。いつ何時でも、突然脅威が現れても万全の対応ができるというのが、安全保障というものなのです。ですから、TMDにしても軍事衛星にしても、北朝鮮がいるから導入するのではなく、将来にわたって自国の国民を守るために導入するわけです。ここを間違えないで下さいね。

「周辺諸国が黙ってはいないぞ」っていう方もいるんですが、TMDってのは専守防衛のためのシステムですから、侵略に使いたくともできません(^^;
私はそれより、周辺諸国よりもまず国内からこういう声があがる日本という国に驚きます。日本が自分の国の安全保障を考えるときに、やれアメリカが、やれ周辺諸国が、やれ軍事国家だ、と他国の心配ばかりする。おかしな国ですよ日本は。まあ、こういう風潮があれば絶対に軍事国家になる心配はなさそうですが(^^;
これは内政問題であり、自主権の問題(そういや北朝鮮はミサイル発射を自主権の問題って言ってましたね^^;)ですから、他国うんぬんを議論する前に、本当に有事の際日本国民の安全が確保されるのかを議論してほしいと思います。

まあ、あとは有事の際の法整備ですね。戦争その他の有事に日本が巻き込まれた際、日本がどういう行動をとるかというのをマニュアル形式にしておかないと、いざというとき右往左往するだけですから。
まず、ミサイル発射の情報が入ってから5時間、6時間もかかっているわけですから。政府の危機管理能力が問われるでしょう。防衛庁長官は「きちんとした情報が集まるまで時間がかかった。いいかげんな情報で国民を混乱させたくなかった」と答弁してましたが、別に事実確認をせずとも、事実だけを報道することもできるわけですから、少なくとも1、2時間後には情報を示していただきたいものです。

11:00ごろ北朝鮮ミサイル発射
12:30アメリカより第一報−日本海へ墜落
13:30小渕総理に報告
15:00アメリカより第二報−太平洋三陸沖に着弾
秋山防衛庁事務次官、非公式に見解(発射の事実だけ。着弾点は明示せず)
15:30この時点で国民に発表可能だった(野中官房長長官)
18:00額賀防衛庁長官、報道陣に太平洋沖着弾を示唆
19:30防衛庁、三陸沖着弾と決定
政府内調整に手間取る。
この間、韓国など各国は太平洋沖着弾を報道。
20:00小渕総理へ最終報告
23:15ようやく正式発表。

まあ、そんなわけで様々な教訓を我々に与えてくれた北朝鮮のミサイルですが、北朝鮮側はあれは人工衛星だと言っているようです。私は専門家じゃないので分かりませんが、どっちにしても事前通告が無かったわけですから、国際法的にも適切な処置をしたとは言えないでしょう。

しかし、北朝鮮の報道には笑いましたね。キャスターの女の人がさも誇らしげに人工衛星発射の様子を伝えており、その衛星が金日成の歌などを地球に向けて57メガヘルツで流しているというのにはやられました(^^;
本当は、昭和初期の日本を見ているようで寒気がしたというのが本音ですが。まさに情報統制というか、なんというか。イラクと全く一緒ですね。日本が平和ボケしているのと全く同時代に、ああいう国家が存在するわけですから。なんとも言えない気分です。

というわけで、今回は軍事的なことを少し述べさせていただきました。日本人はもう少し軍事に詳しくならないとダメですよ。別に軍事を勉強したからといって戦争につながるわけではないのですから。むしろ民衆が軍事に触れないことの方が危険であると考えます。でも、間違っても兵器の細密なこと調べてもしょうがないですよ^^;  純軍事的なことはそういうのが好きな人がやればいいわけで、私の言っていることはあくまで軍政、戦略的なことですから。

ではそういうことで、今回はこのへんでお別れしたいと思います。再見!

(絶対9月あれ?6日? 昼下がりにひねもすのたりのたりとして)

編集後記 またもや断っておきますが、私は戦争肯定論者ではありません。戦争は大嫌いです。
ただ、物議をかもすのを承知で言わしていただくと、はなから戦争を否定するというのには私は疑問です。なにかを守らねばならぬ時、波風立たない手段ばかりに固執し、毅然とした態度を取れない人が尊敬よりも軽蔑を受けるのと同様、国家も侮りを受けるからだと私は考えるからです。しかし、絶対に戦争はしてはいけませんよ。ただ、戦争も辞さず、という態度を示すことが大事なんです。うーん、ちょっとわかりにくいかも知れませんが、例を挙げればペルー事件はいい教訓でした。平和というものは口先だけで言っていても、分からない人には分からないのだということが分かりました。日本という国に住んでいるとどうしても平和というものに絶対的真理を求めがちなのですが、そうじゃない国も存在するということですね。
ただ、私は日本の憲法第9条を改正しろと言う気はありません。うーん、ほんと分からない人には分かってもらえない理屈かもしれませんが(^^;  私が何が言いたいか、分かる人には分かってもらえると思います。










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