歴史書 |
日本の誕生 岩波新書【赤版510】 |
吉田孝 |
岩波書店 1997 660円+税 |
にこやかさの中にも鋭い切れ味を放つ、吉田孝先生の快著。
特に、『魏志倭人伝』の「都市牛利」から倭王の「姓」を考える新しいアプローチは特筆に値する。
(By AK) |
古代国家のあゆみ 大系「日本の歴史」三巻 |
〃 |
小学館 1992 980円 |
果たして古代の日本は、どのようにして「日本国」を形成していったのであろうか? ひろく極東アジアの情勢を視野に入れつつ、大化改新から摂関の登場までを概観する好著。入門書用には最適です。そしてこの本における視点は、前掲の『日本の誕生』に引き継がれるのである。
(By AK) |
渤海国の謎 講談社現代新書1104 |
上田雄 |
講談社 1992 650円 |
『……の謎』というタイトルのいい加減な本は数あれど、この本は決して期待を裏切らないでしょう。奈良朝から平安朝初期にかけての、大唐をして「海東の盛国」と言わしめた渤海国と我が国の交流を、丁寧に描き出してくれます。唐よりも交流の密度が濃かったのに、歴史の教科書ではホンの数行しか記述されていない未知なる渤海国、貴兄も一緒に謎解きしてみませんか?
私の蒙を啓いてくれた本の1冊です。
(By AK) |