プラハの春 |
著者:春江 一也 |
出版:集英社 |
推薦者:皐月闇に陰る |
私(19歳)にとってはリアルタイムの世界であったという記憶などあまりなく、ほとんど歴史以外の何者
でもありまません。
1967年よりチェコスロバキアにおいて“人間の顔をした社会主義”をスローガンとして改革運動(プ
ラハの春)が進められます。そのとき、プラハの日本大使館員(モデルは著者の春江一也氏のようです)が現
地の東ドイツ人の女性と恋に落ちます。
一方、プラハの春はソ連などチェコスロバキアと体制を同じくする社会主義の国々にとっては脅威以外
の何者でもありません。これゆえに“プラハの春”は手折られることになるのですが、それと同時に二人
の恋も悲劇的な終わりを迎えます・・・
続編として『ベルリンの秋』もあります。
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MASTER KEATON |
著者:作 勝鹿北星・画 浦沢直樹 |
出版:BIGCOMIC(小学館) |
推薦者:一ノ風 |
漫画で好きなものを挙げろ、と僕がきかれたら20本の指に必ず入りそうなのがこの本。この漫画を知らなければあなたは人生を丼10杯分くらいは確実に損していると断言できます。
大学で考古学を専行し、知識は豊富、軍隊経験もあり、現在は探偵業に従事する、それがキートンです。
といって別にスーパーヒーローという風に書かれているわけでもなく、キートンも世の中をわたるつらさに四苦八苦しながら生きていくところに共感が持てます。
そんなキートンが僕の憧れの人物の一人です。
なによりもこの漫画はストーリーがよく練られていて、今までにあったどの漫画とも異色な雰囲気を作り出しています。
現代の錯綜する世界と歴史の中の世界が絶妙にからみあって、読むものを感動させることうけあいです。
この本も人間はしっかり夢や希望を持つことが大切だなあ、ということを教えてくれます。
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ロシアについて |
著者:司馬遼太郎 |
出版:文春文庫 |
推薦者:支部長 |
日本人が誤解しがちなロシアですが、その本質的な性質について考察した作品です。これから日ロ関係は重要になってくるので、一度読んでみてはいかがでしょう?相手のことを知らなかったら、外交は理解できません。 |
ユーゴスラヴィア現代史 (岩波新書) |
著者:柴宜弘 |
出版:岩波書店 1996年 660円(税別) |
推薦者:ひで |
1990年代,多民族国家解体の悲劇としてよくとりあげられるユーゴスラヴィア,その解体過程は血腥い内戦,国際社会の介入を経ていくつもの民族国家に分かれていくものであった.著者はセルビア,クロアチアなど様々な民族が存在した南スラヴ地域の歴史をトルコ,オーストリアが支配した近代の歴史から説き起こし,この地域における統一国家の形成と,民族対立と分裂の歴史について書く.本書はユーゴスラヴィアという国家の存在した南スラヴ地域の歴史を知るとともに,現代に生きる我々が民族自決,国民国家といったものについて考えてみる一助になると思われる. |