ネルソン提督伝 |
著者:ロバート・サウジー |
出版:原書房 ¥3.800 |
推薦者:ことん |
病気で死にかけ、戦闘で片目の視力を失い片手を切断し、
それでも提督でいつづけ国民から愛された、ネルソンの
1813年!に発行された伝記を編集しなおし、注釈をつけ
たものの日本語版。内容が細かく解説が親切。
所々に挟み込まれた手紙の文面が人柄をしのばせて面白い。
海戦好きな方は是非。
|
とびきり哀しいスコットランド史 |
著者:フランク・レンウィック |
出版:筑摩書房1980円 |
推薦者:ことん |
ひとつの小さな国が、身内で殺し合いを展開したあげく、英国に面倒を見てもらうようになるまでの、かなりみっともない歴史。生っ粋のスコットランド人が書いてる所がまた哀しい。冗談のきつい本なので、ふつーのスコットランド史本と併用をお勧めします。 |
インド植民地官僚 大英帝国の超エリート達
(講談社選書メチエ)
|
著者:本田毅彦 |
出版:講談社 2001年 1500円 |
推薦者:ひで |
イギリスが植民地として支配したインド。そのインド現地の統治システムにおいて非常に重要な役割を果たしたのがインド高等文官というエリート集団であった。彼らの出自、選抜方法、辿ったキャリア、一社会集団としての彼らのあり方を分析するとともに、インドにおいて民族運動が活発になっていく戦間期に彼らがどの様にインドの変化に対応したのかを書き出す。イギリスによる植民地支配のあり方について興味がある方は読んでみてはいかがでしょうか。
|
シャーロック・ホームズ(シリーズ) |
著者:コナン=ドイル |
出版:各社から出ているが個人的には東京出版のがおすすめ。手にはいんないだろうけど |
推薦者:一ノ風 |
言わずと知れた世界一有名な探偵シリーズです。ホームズとワトソンが繰り広げるドキドキハラハラサスペンスな展開はあなたを魅了せずにはいられないでしょう。
ホームズシリーズは単なる謎解きミステリーには終わりません。当時の世界の中心として隆盛していた19世紀後半の英国の様子をとてもよく伝えてくれます。当時の列車事情、ビジネス街のシティ、賃金労働者達の生活、スラムの少年達、当時のアメリカ感などを断片的にではありますが、この本を読み進むことで知ることができます。イギリスを知りたければまずホームズとビートルズだ(過言ですか?)。 |
ロビン・フッド物語 (岩波新書) |
著者:上野美子 |
出版:岩波書店 640円(税別) 1998年 |
推薦者:ひで |
15世紀前後に成立した中世バラッド(物語唄)に始まるロビン・フッド物語はルネサンスの演劇,近代バラッド,音楽劇,詩,小説,さらには児童文学,映画など様々な形で現在に至るまで伝わってきた.本書ではこれら全てのロビン・フッド物語における物語の筋,登場人物の変化,主人公たるロビン・フッド像の変貌の過程を描き,イギリスの民衆文化の基層を探る.作り手の意図とそれを受容する聴衆や読者の願望によって一つの物語が作られて伝えられてゆくという過程が読者の眼前に示され,それを通じて民衆の心性の歴史にせまる一冊. |
民のモラル(歴史のフロンティア) |
著者:近藤和彦 |
出版:山川出版社 1993年 2621円 |
推薦者:ひで |
近世イギリスの民衆社会においてしばしば見られた制裁儀礼,各地で発生した騒擾,食糧一揆などの民衆の集団行動をとりあげ,この時代のイギリスの民衆文化と政治文化について論じた本.本書はイギリス史に関する本であり,また民衆文化に関する歴史的考察を行った本であるが,近年の歴史学の新しい動向から得られた成果,知見がふんだんに盛り込まれている.そうした新しい歴史学の成果である「新しい文化史」の概要についてもまとめられており,歴史学を志す人は一度は読んでみると良いと思う. |
ロンドン路地裏の生活誌
(上・下) |
ヘンリー・メイヒュー |
原書房 |
fano |
当時のジャーナリスト、ヘンリー・メイヒューが19世紀中頃のロンドンの下層市民の生活実態を取材した記録「ロンドンの労働とロンドンの貧民」(1861−2年)の抜粋。イギリスがもっとも華やかだったヴィクトリア時代にイギリスの下層市民はもっとも悲惨な生活を送っていた。大英帝国の闇の部分の記録。 |